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目指している山の形は少しも変わらない。 歩いていく少年。 視線はずっと山の影。 時間の感覚、距離の感覚はわからないに等しい、それでも少年は少年の中で大きな時空の中を歩いてきた様に感じ始めている。 それでも何も変わろうとしない赤茶の大地と白い山の影。 ついさっき(といってもどのくらい前なのかはわからない)までの自分の可能性と見えているはずの物やそれをとらえている自分の目までも疑いたくなるほどの現実感。