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絹道
勉強嫌いだったぼくは
中学3年の頃歴史の授業の中で"シルクロード"を知った。
しかし、シルクロードを説明しろ!と言われてもそれがなんなのかはっきりと説明することは出来なかった。
とにかく覚えることが苦手で勉強が嫌いだった。
好きだったのは、体育、音楽、美術などぼくにとっては頭を使わず感覚で出来るもの、そういうものがフィットしていた。
感覚でなんでもやってしまうぼくが歴史の授業を受けた場合、頭に残っていたのは、シルクロード というワードだけであった。
cory
まぁそんな感じで生きてきたぼくだが
考えたことがあった。
シルクロードって"シルク道路"みたいだな。そうとも言うよな!
そんな感じに思えた。
まぁ語呂というか、なんというか、イメージで覚えちゃうとか体を動かしちゃうとか、論理的が苦手なぼくは、とにかく勉強嫌いだった。
だから、いつのまにか居眠りしちゃうこともあった。
居眠りしているときは、本当に心地よかった。
cory
シルクロード、
シルク道路、
シルクがミルクにも思える、
だって白いからな、
シルクロードってマジでミルクみたい色した一本道なのかな?
光沢だってある滑らかな道なんだろうか?
そんなイメージを膨らませながらウトウトし始めたぼくは眠りの中である夢を見てしまった。
歴史の史実としては、記載がない。
世界中、どの文献を調べてみても出てくることはない。
いわゆる、シルクロードの下、地下トンネルの様な形で多くの人々に利用されていた。という道。
cory
紀元前139年頃から始まり、
ローマ付近、中国、日本を結んでいたとされるその道は、多くの商人によって知られていた、商人による、商人の為の道、現代でいう道路の様なものである。
そう。
この物語は、シルクロードを介したシルク道路を並々ならぬ努力で一生涯を道路工事に捧げた一人の商人の人生を描いた物語である。
商人が残した
「三度の飯より、シルク道路」
という座右の銘は、一人の少年によってその生き様が受け継がれている。
cory