タイトル一覧
どすこいマガジン
人類始祖ドスとコイの半生を描いた物語である。
ドスは男でコイは女、親は神様である。
cory
神様は悩んでいた。
どうもドスもコイも好きになれない。
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神様は自分の心に尋ねてみた。
"なぜ、ドスとコイを好きになれないのか、、、私の子供なのに"
と。
神様にも理由があった。
cory
ドスは、毎朝どす黒い声で
ばぁばぁ と言う。
寝起きのドスは、声が出ない。
ドスとしては、父を呼んでいるのだ。
パパと。
コイは、夜になるとイキナリ鳴り出す。
ピッピッピッピ
物凄い音だ。
止めなければ音が増す。
cory
しかし神様は悩むのはやめた。
私は神だ。神が悩んでても何も始まらない。
神様はドスとコイを呼び出してこう言った。
「ドス、コイ、私はあなた達がどうも好きになれないの。その理由を探してきておくれ。」
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ドスとコイは寂しそうに神様を見上げている。
神様は続けて言った。
「しかしだドス、コイ。私はあなた達を愛しているのだよ。神は自分が創った命全てを愛する。それだけは忘れてはいけないよ。さあ行っておいで。きっと理由を見つけてきておくれ。」
そう神様が言い終わった瞬間ドスとコイは今まで感じた事のない身体の重みを感じて落ちて行った。
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気がつくとドスとコイは地上にいた。
そして天界での事は何一つ覚えていなかった。
ただひとつ信じている事がある。私たちは神に愛されている。
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